世界日記

-On Top Of The World-

インドのアグラにいるラジさんに会いにいこう

8月28日、世界一周60日目。

 

 

旅する料理人のRyomaさん&Chikakoさんの世界一周ブログが好きでよく拝見している。

インドに来る前、彼らの記事で気になるものをみつけていた。

【出会い編】アーグラで出会ったラジさんという男。 | Granny Smith

自分もラジさんに会いたい。

 

しかしインドゆえにあまりに情報が少ない。

 

だから「会えたらいいな」ぐらいの気持ちでアグラに来ていた。

 

 

正直にいうと、この旅で一番の驚きと偶然と奇跡とたまたまを体現した今日だった。

 

 

 

「タージマハルに行くなら朝日がいいよ!」

 

 

昨日地元の人たちからそう聞いたので、今朝は早起きして6時に世界遺産・タージマハルへ。

f:id:ryuki_tabibito:20190828195746j:image

2時間たっぷり堪能した後、近くのホテルレストランで朝食をとった。

 

その後の帰路のことだった。

 

 

「ソノネックレスイイネ!シャシントラセテ」

 

 

向こう側から歩いてきた男性が片言の日本語と気味の悪いテンションで話しかけてきた。

 

 

 

インド旅の掟

英語ならまだしも日本語で話しかけてくるインド人は殆ど詐欺やぼったくりなので相手にしない、無視する

 

先輩旅人やネット情報が教えてくれたこの掟を僕はインドに入ってからずっと守ってきた。

疑いすぎて人間不信になるくらい。

 

 

しかし早起きとタージマハル散策後の疲れゆえにふらふらと彼について行ってしまった(正解)

f:id:ryuki_tabibito:20190828195639j:image

うわいかにも詐欺アジトって感じやん(ごめんなさい)

 

宝石が立ち並んだお店の中に入ってしまい、「いくら払えば済むかな」なんて僕は考えてしまっていた。

 

 

そしたら急に男性が衝撃発言

 

 

 

「ふーじこちゃ〜ん!!!!!!!!」

f:id:ryuki_tabibito:20190828202422j:image

 

 

 

!!!!!!!????????

 

 

 

耳を疑った。

いや疑う間もなく彼は次々に日本人なら誰でも知ってる一発芸を次々にかましはじめた。

 

それもだっちゅーのからTT兄弟までという幅広すぎる芸をカタコトの日本語でぶつけてきた。

 

 

僕は呼吸するのを忘れていた。

 

 

「なんでしってるの!!??」

「日本人が教えてくれたんだよ」

 

 

そう言うと彼は2冊のノートを見せてきた。

f:id:ryuki_tabibito:20190828205209j:image

 

開くとそこにはおそらく目の前にいる彼への手書きメッセージが日本人だけでなく世界中の言語でぎっしり書かれていた。

 

それも昨日の日付から10年以上前に書かれたものまで。

 

 

日本人のページを読ませてもらうと

「ラジさんはいい人!」

「ラジさんは他のインド人と違う!」

 

彼に対するこれでもかというぐらいの賞賛がそこにはあった。

 

 

 

...

 

 

ラジ??

 

 

僕は慌ててスマホを取り出し、Ryomaさん達のブログ記事を開いた。

 

そこにあった写真を指差して

 

「これは君??」

「そうだよ!」

 

 

衝撃と驚きが一斉に襲ってきた。

奇跡だと思った。

 

 

 

「僕は君を探してたんだよ!」(恋人か)

 

 

 

彼に事情を説明すると彼も喜んでくれた。

 

 

 

 

昨日タージマハルの朝日がいいと聞いていなかったら

今朝寝坊して昼に行こうと諦めていたら

もう少しタージマハルで過ごしていたら

朝食をあの店でとっていなかったら

あのタイミングで店を出ていなかったら

いつものようにインド人を無視してそのまま帰っていたら

 

 

選択が選択を連れてきて、偶然か必然か、逢いたかった人に会うことができた。

 

 

 

ラジさんはただ日本人が好きなだけだということ

色んな日本人と交流していること

見かけによらず35歳だということ

宝石は買いたいと思う人にだけ売りたいということ

売っている宝石はラジさんのデザインで彼の家族がハンドメイドしていること

 

たくさん話をした。

 

 

 

チャイもご馳走してくれた。

 

「お金出すよ?」

「ご馳走するよ、僕が日本に行ったら今度は君が奢ってね」

 

 

ラジさんは日本に行ったことがないらしい。

 

この旅の中で日本に行きたいという海外の人にたくさん会った。

ただみんな口を揃えて言うのは、

「日本は高い」

物価の高さが彼らを留めているらしい。

 

 

 

今日の午後の電車でアグラを出発すると言うと、彼の家でランチを食べようと言い出した。

 

「ホテルはチェックアウトした?」

「まだなんだ」

「ならホテルまで送るよ!」

 

彼がバイクで宿まで送ってくれて、僕は急いで荷物をまとめ、チェックアウトを済まし、外で待っててくれた彼のバイクに再び乗り込んだ。

 

 

彼の家に招待された。

f:id:ryuki_tabibito:20190828205221j:image

↑ラジさんのお父さんとお母さん

 

ギターを持っていたので「何か弾いて」と言われ、僕は「きっとこの世界の共通言語は...」とワンフレーズ歌った。

 

 

ギターの音が聞こえたのか、彼の家族なのか近所の人なのか続々と人が集まってカメラを向けられた話。

f:id:ryuki_tabibito:20190828221003j:image

興味津々

 

 

 

f:id:ryuki_tabibito:20190828205214j:image

ラジさんの息子くんがめちゃんこ可愛かった

 

 

 

ラジさんが昼食をもてなしてくれた。

f:id:ryuki_tabibito:20190828205230j:image

ダールカレーというインド料理。

コルカタで食べた失神カレーと違って辛さ程度は日本人に近く、とても食べやすかった。

 

「僕ら家族は辛いのが苦手なんだ、だからあんまり辛くないでしょ?」

なるほど。

 

 

f:id:ryuki_tabibito:20190828205153j:image

ゴッドミートという肉カレーもいただいた。美味しかった。

 

 

 

「ジャイプールの後はどこへ行くの?」

ジョードプルに行くよ!でもまだチケット取ってないんだ」

「ならここで買ってけば!」

 

と小さなツアー会社に連れてこられた。

f:id:ryuki_tabibito:20190828205158j:image

会社の人とラジさんが乗りたい電車の時間帯、おすすめ滞在日程、エアコン付きかどうかを丁寧に教えてくれたうえに、なんと手数料がかからなかったので

 

ジャイプール→ジョードプル

ジョードプル→デリー

 

までのチケットを手配してもらった。安心。

 

 

 

 

ジャイプール行きの電車の時間が迫っていたので、ここでお別れ。

 

トゥクトゥクも手配してくれて直ぐに駅に向かうことができた。

 

 

 

 

あんなに嫌だった不安だったインドがインド人が好きになってきた近ごろ。

その予感はラジさんに会って確信に変わった。

またインドにアグラに来る理由ができた。

 

「絶対また会おう!」

 

そう約束して僕らは握手を交わした。

ありがとう、ラジさん。

f:id:ryuki_tabibito:20190828205916j:image

 

 

 

 

 

追伸

アグラに来たら、ぜひラージさんのお店に行ってみてください。タージマハルに行ったついでにでも南へ歩いて行けます。

f:id:ryuki_tabibito:20190828210049j:image